タオルを首にぶらさげたままのナルトが
忙しなく動き回っている。

結局、夕食前に風呂!と言い張ったナルトが粘り勝ち
今は我愛羅が風呂からあがるのを
こうして夕食の準備などをしながら待っているのだ。

「これでよしっと」
テーブルの上に並んだ品々を見て
満足そうにニヤリと笑ったナルト。
ほとんどが惣菜とはいえ、こうして皿に盛ると
随分と雰囲気が変わるものだ。

風呂場からは湯を流す音が聞こえている。
まだ時間かかるのかな?
そう思ったとたん、急に暇になった。

ふとベッドの上を見ると、脱ぎ捨てられた
我愛羅の忍服。
ベッドに近づき我愛羅の服を手に取った。

このままベッドに置いておく訳にもいかず
忍服を見ながらどうしようかと思案する。

我愛羅の忍服。

これを着て、里を守る若き風影が
今は自分の部屋で風呂に入っている。
それがとても可笑しい。

明日には里に戻り、次はいつ逢えるかも解らない
だけど、今は確かに自分の傍に居る。

ナルトはそっと忍服を胸に抱きしめた。

我愛羅が傍に居ることが嬉しのかもしれない。
明日には離れてしまう事が哀しいのかもしれない。

どちらか解らないけれど、ナルトの胸はキュッと痛んだ。

風呂場から物音が聞こえ、慌てて忍服を離そうとしたナルトだが
後ろから伸びてきた腕に抱きしめられて、そうする事が出来なかった。

「が、我愛羅っ」

ナルトが抱く自分の忍服を取り上げると
ポイと後ろへ放り投げ、そのままナルトをベッドへと押し倒す。

バサ、

忍服が床に落ちる。
その少し重たい音が、ナルトの耳にやけに響いた。



*****



ナルトの両手首を掴み、顔の横でベッドへと縫いとめ
覆い被さるようにしながらナルトを見つめている我愛羅。

「は、腹減ったって言ってたろ?」
ナルトの声は恥ずかしくなるほど上擦っている。

「そうだったか?」
上半身裸のまま風呂からあがってきた我愛羅。
その肩に、拭ききれなかった水滴が小さな粒を作っている。

少し乱暴に我愛羅の唇が落ちてきた。

何度も角度を変えながら与えられる口付けに
ナルトの息があがる頃、両手を縛していた我愛羅の手が離れ
目尻にうっすらと涙を溜めたその頬を撫でるように動いた。

その手は悲しくなるほどの優しさをもって
頬へ、細い首筋へ、鎖骨へと滑り降りてゆく。

「…があらっ」
このまま流されてなるものかとナルトが必死に声を出す。

「なんだ?」
答えながらもその指先はナルトの鎖骨を玩び
気まぐれな動きをしながら、確実に少しずつ
激しく上下するナルトの胸元へと近づいていく。

「飯…ひ、冷えるってば…」
「ほぉ、飯の心配か…余裕だな」
細められた我愛羅の目を見てドキリと心臓が跳ねた

「ち、ちがうっ……んッ」
慌てて否定しようとするが、すぐに我愛羅の唇で塞がれた。
言葉を紡ごうと開かれたナルトの唇から、我愛羅の舌が滑り込む。

舌を絡め取られ、良い様に扱われるナルトの頭は
すでに白い霞に覆われたようにぼぅとしている。

「ナルト」
名を呼ばれ、うっすらと眼を開ければ
間近に見える愛する人の顔。

その瞳には明らかに常にない色が見え…
それを自分への劣情と知ったとたん
ナルトの身体が大きく震え
ずん、と甘い痺れが身体の中心から広がった。

「…、な…に…?」
「すまないが、飯は後だ」



*****



胸を飾るソレから唇を離すと
赤く熟れた突起が小さく立ち上がり
我愛羅の欲を刺激する。

それに抗わず、突起に舌を這わせながら
左手でナルトの内腿を撫で上げる。

飾りに歯を立てられた瞬間、チリとした痛みが走ったが
今のナルトにはそれすらただの愛撫となり
小さな声を出し身体を奮わせる。

怠慢な動きで内腿を撫でる手は
幾度もナルトの中心に触れかけるが
決して触れる事はなく…
じれったいその動きに、ナルトは腰を動かすけれど
もう少しで触れると思う瞬間、我愛羅の手は逃げてゆく。

「……もぉ……ヤ…ッ」
触れて欲しいと堪らず声を洩らせば

「触れられるのが嫌か?」
胸の突起から唇を離した我愛羅が
低い声で問うてくる。

「お前のここは、嫌がってはいないのだがな」
そう言って、ナルトの身体から我愛羅が退くと
視界に入ったのは淫らに立ち上がり、今にも爆ぜそうに
か細く揺れるナルト自身。

羞恥に顔を染めながら
ナルトは顔を背けて唇を噛み締めた。

そんなナルトの耳に唇を寄せると
愛らしい耳たぶを食み、わき腹を静かに撫で上げる。

「もう、やめるか?」
「…ぇ……やッ…だ…」
「じゃぁ、どうする?」

耳の中に舌を差し込みながらも
その手は執拗にナルトの脇腹を撫で
中心に触れることなく、内腿へと下りてゆく。

「どうして欲しいか、言ってみろ」

欲を含んだ声音が耳から注がれ
ぞくりとした感覚を起こさせる。

触れて欲しい、けれどそんなことは口にできない。

中心は解放を求めて悲鳴をあげているのに
そしてそれが出来るのはこの人しかいないのに
唯一縋れる人は意地悪な事を要求するばかり…。

あまりの羞恥と、解き放たれたい欲求と
我愛羅の意地悪な態度。
どうしてこんな想いをしなければいけないのか…
終にナルトは泣き出してしまった。

横を向き、ギュッと目を閉じて唇を噛み締めながら
声も出さずにポロポロと涙を流すナルトを見て
さすがに我愛羅もやりすぎたかと眼を見開く。

「ナルト?」
髪を梳きながら声をかければ
「が…ら…なんか、……きら…ぃ」
小さく聞こえてくる涙声。

「すまない…お前が…いや、俺が悪かった」

そっぽを向いたナルトの顎を取り
自分の方に向かせると、その唇に軽く触れる。

軽い口付けは徐々に深くなり
ナルトから荒い息が漏れ出した。

「…ん……っ…」

突然ナルトの中心に我愛羅の手が触れ
きつく握りこまれたかと思うと激しく上下に動かされた。

「あっ!…、…が…ぁらっ、……アッ!」
いきなり与えられた直接的な快感に
身体を仰け反らせ、細い喉を露にする。

吸い寄せられるようにその喉に唇をよせ
きつく吸い上げると同時に、ナルトの先端を
軽くひと撫ですれば、ナルトは一際高い声をあげ
呆気なく我愛羅の手を白く濡らした。

ビクリ、ビクリと跳ねながら全ての精を吐き出したナルトに
呼吸を整える間も与えず、我愛羅の指がさらに奥へと滑る。

先ほどまでの余裕は何処へやら
一転して貪るようにナルトの身体を欲する我愛羅を前に
ナルトの理性も静かに去っていった。



*****



「今日の我愛羅は嫌いだってばよ」

一糸纏わぬ姿で、我愛羅に背を向け横になり
ナルトが言い放つ。

その肩に手をかけ、困ったような顔をした我愛羅が
「だから、すまなかったと言っているだろう?」
6度目になる詫びの言葉を口にした。

「あんなこと、…オレに…オレにっ…」

小さな背中を向けるナルトに
お前が悪い、と言いかけてグッとそれを飲みこむ。

自分の忍服を抱きしめる姿を見て
どんな気持ちになったか…。

もっと自分を求めてほしい。
縋るのならば、そんな布切れじゃなく自分に縋ってほしいと
押し寄せてくるその感情に勝てなかった。

あんな姿を見せられて、冷静でいられる奴がいたら
見てみたいものだ、と我愛羅は思う。

「兎に角すまなかった。機嫌をなおせ」
言いながら、ナルトの肩に乗せた手を引けば
想像よりも容易く、ナルトは我愛羅の方へと向きをかえた。

真っ赤に頬を染めた顔で
「ご飯…冷めちまった」
そう言ったナルトに、我愛羅が唇を重ねる。

触れるばかりの口付けだったが、
ナルトの中に燻る熱を燃え立たせるには十分で
その心地悪さにもじもじと身を捩る。

そんなナルトの変化に気づいた我愛羅が
懲りずに口を開いた。

「ナルト、飯にするか? それとも……」

その後はご想像のままに。